(ちゅー絵10連発Prt2)





「サマルトリアで革命が起こるのも時間の問題だな。」
「…何が言いたい!」
「その金の髪と翠の目…、あんたカイン王子だろう?よくもまあ、こんな市中まで御一人で。王子は今の情勢をご理解されていないとみえる…」
「何を言うかと思えば。人違いだ。離してくれないか」
「さあ、それは承諾致しかねますね。尤も、貴方が私共に与して頂けるというのであれば、離して差し上げないこともありませんが」
「ふざけるな!」
「ふざけてなどおりませんよ。この国を最も憂いている自負こそあれ、ましてふざけるなど」
「では、気でも違ったか」
「これは手厳しい。しかしまあ、私も貴方が欲しいわけではありませんし」
「…なら、いい加減離してくれないか」
「勘違いしないで頂きたい。貴方は必要なくても、貴方の名前とその血には重要な意味があるんですよ」

…どんな妄想だこれ(笑)





欲しくて欲しくて、愛しくて堪らなかった。

終わりがあるからこそ欲しいのか。
束の間だからこそ、愛しいのか。

それでも、どんなに想っても。

自分達に許されるのは、
こうして唇を交わすことぐらいだ。










口付ける時、相手の顔を見るようになったのはいつからだったろう。

目を開けば、その形の良い眉がいつも辛そうに寄っていた。


なあ、今、何考えてた?


恐くて聞けやしないその言葉を、
俺は口付けのせいにして、いつも喉の奥に押し殺した。









幸せ過ぎて頭がおかしくなったのかもしれない。

こいつが誰で、俺が誰だとか。
もう、どうでも良かった。

俺は俺で、こいつはこいつで。

それだけで。
それ以上の意味は欲しくなかった。



たとえそれが、今だけだとしても。










ちゅー絵10連発Prt1へ






「うん」

「…ああ」

それだけで十分だった。

言葉は無くても、伝えたい想いは伝わったし、伝わってきた。






こいつと同じ時に生を受けたことを、心から、感謝する――















SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送